やさしいお仏壇の基礎知識

お仏壇とは?

お仏壇のはじまり

日本書紀・第二十九巻によると、688年に「諸国の家ごとに仏舎を作り、仏像や経巻を置き、礼拝供養せよ」という天武天皇の勅が出されたとあります。これが、一般的には仏壇のはじまりとされ、その勅が出された3月27日は現在、お仏壇の日となっています。

このことからも分かるように、お仏壇の由来は家の中にお寺を設置することです。そして、そのお仏壇に信仰の中心となる御本尊を祀るのが常とされてきました。といっても、仏壇がすぐに普及したわけではなく、それまでは、家の先祖や土地の鎮守を祀る祭壇的なものが、土地土地で飾られていたようです。その後、家の造り方として書院造りが普及し各家庭に床の間が生まれて後、そこに祀られていた祭壇が、仏壇にシフトしていったと考えられています。つまり、仏壇は、その最初から「小さなお寺として」という役割と、「先祖を祀る」という役割の両方を持っていたということです。