ためになる!?ぶつだんやさんコラム

2020年4月17日

江戸時代の恋物語 ~振袖地蔵~

  • 株式会社 ほこだて仏光堂
  • 太白店 薄木葉子

今回は、少しだけ心があたたかくなるお話しを
載せたいと思います。

昔、秋田藩の殿様が参勤交代で江戸へ向かっておりました。
その途中、一人の美しい娘を見染めました。
殿様はその娘を忘れられず、帰国の際に侍女に召そうと
しましたが、既に病死していました。
殿様は深く悲しみ、享保二十年(1735年)に供養のため
お地蔵様を建てました。顔立ちが美しく、衣の袖も
振袖のように刻まれているのは、娘に似せて作らせた
からだと言われています。これが振袖地蔵です。

 

 

尚、この町の外れに坐像のお地蔵様が有りますが、
振袖地蔵と向き合って建てられていることから、
恋仲だと言われています。語り部の方にお聞きしたら
子供達がいたずらしてこのお地蔵の向きを変えても変えても、
元に戻るそうです。きっとこれは秋田のお殿様の身代わり
なのかもしれませんね。