もう決めました。志村は死なないんだ！俺たちの中でずっと生きてるんだ！

急逝された志村けんさんの追悼番組の最後にコメントを求められた高木ブーさんが、それまでの沈黙を破り、突然力強くそう言い切られました。正確な言葉は記憶していませんが、少なくとも私には、そう聞こえました。

番組で志村さんの映像を振り返りながら、高木ブーさんの心には、ドリフターズの仲間として46年間一緒に過ごしてきた様々な場面が蘇っていたことでしょう。その場面のひとつひとつで、くっきりと輪郭を持って浮かび上がる志村さんの姿は、高木さんの心の中に、きっと「高木さんにとっての志村けん」という「実感」をもった存在として、改めて強く受け止められたのではないかと想像します。

私は長年多くの方々の葬送や供養のお手伝いをしてきて、自身でも父を亡くした経験もして、高木さんと同様の意味で「人は死なない」と感じています。かけがえのない方は、たとえ医学的に物理的に死を迎えたとしても、生前とは異なる新たな存在として、ご縁のあった方々の心の中にずっと生き続ける、そう信じています。その存在は、これから生きていく私たちをきっと見守り、励まし、勇気づけてくれるだろうと思います。

高木ブーさんが、沈黙を破って突然言い切った言葉に、そう感じているのは私だけではない、との確信を持ちました。