ためになる!?ぶつだんやさんコラム
2020年3月7日
三蔵法師
- 株式会社 ほこだて仏光堂
- 石巻店 阿部
3/7は玄奘三蔵法師の御命日になります。
孫悟空、猪八戒、沙悟浄を連れて
天竺へ向かったお話が有名で、日本では
堺正章さん主演のドラマをご覧になられた方も
多かったのではないでしょうか。
その旅は山越え、砂漠越えは当たり前の
とてもとても過酷な旅だったようで、
一説には中国出発の際40人いた同行者は
2年後インドに到着した際には
三蔵法師ただ一人しか残っていなかったそうです。
その様な過酷な旅路でありながらも多くの経典を
天竺(インド)から唐(中国)に持ち帰ったのですが、
その中でも最も有名なお経は般若心経になります。
今から1400年前に中国に入ったお経が、
現代日本でも同じように唱えられているというのは
とても凄い事だなぁと感じます。
また、この頃のインドではお経は梵語で書かれておりましたので
中国で広める為には梵語のお経を漢字に翻訳する必要がありました。
玄奘三蔵法師は翻訳家としても優れた才を持つ方だったんですね。
実は、日本にも霊仙という「三蔵法師」がいらっしゃったそうです。
この方は804年に天台宗の開祖伝教大師「最澄」や
真言宗開祖弘法大師「空海」と
共に仏教を学びに唐へ渡ったとされています。
元々三蔵とは
①お釈迦様の教えである経を集めたもの→経蔵
②仏教徒が守るべき戒律を集めたもの →律蔵
③お経を注釈したもの →論蔵
上記3つに精通している優れた僧侶に与えられる尊称であり、
固有名ではないのです。
三蔵の称号を賜った僧侶はインドで5名、中国で1名(玄奘三蔵)
西域で1名、日本で1名(霊仙)と世界中でわずか8名しかおらず
この称号を賜る事が如何に難しいかが分かります。
滋賀県米原市に霊仙三蔵記念堂がありますので
訪れてみるのもよいのではないでしょうか。