ためになる!?ぶつだんやさんコラム

2020年1月14日

初吹きと除夜の鐘

  • 株式会社大越仏壇
  • 商品部 小橋

銅器の町、高岡から。
大きな法具として、梵鐘(釣鐘)があります。
梵鐘は、除夜の鐘で108回突かれる大きな法具で有名です。
毎年年明けの地元紙には、初吹きが行われたニュースが報道されます。
さて、その梵鐘ですが、双型鋳造法によって造られます。
その双型鋳造法は、高岡銅器の鋳造方法の中で最も古いそうです。
双型は惣型とも書かれ、大型の香炉、茶釜など左右対称の断面を写し取った「回し型」を回転させて外型を作り、これに肉厚を出すために作った中子型と組み合わせて鋳造されます。
梵鐘の材料は、青銅。
青銅とは、ブロンズとも言われ銅と錫の合金です。
ブロンズ像とかで有名ですね。
鐘の音は仏の声だといわれていました。大音声で仏の功徳を現す道具とされます。
昔は輸送方法がなかったために、全国のお寺まで出向き、境内で鋳造したそうです。
近年は、除夜の鐘が騒音のクレームや檀家の高齢化によって、鐘を突く時間を早めたり中止したりする寺院が出ている報道があります。
年の瀬の年中行事も変化していくようです。