ためになる!?ぶつだんやさんコラム
2023年1月30日
正座
- 株式会社大越仏壇
- 商品部 小橋
何らかの改まった行事ですることの多い正座。
日本では昔から畳文化だったため、正座はとても馴染みのある座り方ですよね。
正座は字のとおり“正しく座る”と書きますが、実際に座った際には血流が悪くなり足がしびれたり、足がジンジンしてきて落ち着きがなくなることもしばしば。
なぜ日本では正座が基本の座り方となったのでしょうか。
始まりは戦国時代までさかのぼります。
戦国時代の武士は、目上の方の前でもあぐら・立膝で座っていました。
古来日本では、時代や身分、座る場所によってあぐらや立て膝、横座りなどいろいろな座り方をしていて、それぞれが正しい座り方だったそうです。
その座り方を変えたのは、江戸幕府三代将軍・徳川家光と呼ばれています(諸説あります)。
戦国時代では裏切った・裏切られた行為が珍しくなかったので、目の前の家臣が急に襲ってこないように、わざと足がしびれる“正座”をするように命じたそうです。
当時の罪人も、正座をして膝に石を置かれさらに苦しむことを目的に、正座を強いられていました。
それから何百年後、実際に日本で「正座」が当たり前の座り方として定着したのは、ほんの100年ほど前だと言われています。
江戸時代になると仏事、芸道、武道において古き良き日本の座り方として正座を好んでするようになり、明治以降は、庶民も武士の文化を取り入れて、全国民的に正座が定着したようです。
正座をすると自然と背筋が伸びて、姿勢も呼吸も安定し、それに伴って気持ちも落ち着きます。
正座をする機会は滅多に減った現代ですが、時間があればやってみてはいかがでしょうか?