ためになる!?ぶつだんやさんコラム

2023年2月4日

「人生の道しるべ」~弥助の碑~ 悲しい恋物語

  • ほこだて仏光堂
  • 薄木 葉子

仙台市若林区の二股に別れる国道に、
「南無阿弥陀仏」と書かれた「道しるべ」が有ります。
今回は、悲しい恋物語の言い伝えが残る「道しるべ」のお話を
書きたいと思います。

昔むかし、仙台に弥助というお百姓さんがいました。
弥助は真面目に働くのが嫌になり
妻子を残し、関西へ家出します。そして、
弥助は、関西で若くて美しい女性と同棲を始めます。
ところが、関西での生活も上手くいかず、恋仲の若い女性を捨て
妻子のいる仙台に戻ってきます。

戻ってきた弥助を妻と子供達はとても喜びます。
その様子を関西から追ってきた若い女性は見てしまうのです。

遠くから慕って追ってきたのに、
弥助に妻子がいる事を知り、絶望した若い女性は堀に身を投じます。

女性の死を知った 弥助は、自分の身勝手さを後悔し、
亡き人の供養に現世で功徳を積むため、道しるべも兼ねて
ここに石碑を建てたそうです。

この石碑には、「道路の道しるべ」と「人生の道しるべ」の
2つの意味が有ります。悲しい悲しい恋物語でした。
合掌。

追伸
ここはとても交通量が多い国道で、
写真を撮るのに大変苦労致しました。