ためになる!?ぶつだんやさんコラム

2022年10月31日

納棺師

  • 株式会社大越仏壇
  • 商品部 小橋
納棺

納棺師と呼ばれる仕事をご存じですか?
2008年の米アカデミー賞で外国語映画賞を受賞した大ヒット映画、『おくりびと』でこの職業を知った方も多く
おられるかと思います。
人が亡くなれば葬儀という流れは皆さんおわかりかと思いますが、それではその葬儀の際にいる“納棺師”の仕事とは
一体何なのでしょうか。
実は、納棺師という職業が出来たのは割と最近の事で約100年前と言われています。
納棺師の仕事は、主に“ご遺体を棺に納める”だけではありません。
故人に死化粧や死装束を着せ、防腐液で腐敗を抑えたり、含み綿を使って表情を良くしたりなど顔も体も綺麗にして
故人が旅立てるよう準備をする、とても尊い仕事なのです。湯灌師(ゆかんし)も復元納棺師と呼ばれる事もあります
が、呼び方に厳密な規定はありません。

ご遺体と言っても様々です。

長年闘病をしていたことにより苦し気な表情だったり、不慮の事故などで体や顔に損傷のあるご遺体は親族の方も
見るのはつらいですから、そのような悲しみを最小限にするために故人の身支度を整えます。

ご遺体を専用の浴槽で洗髪まですべてを洗い清める方法や、アルコールを含ませた脱脂綿などで体を拭く方法など
やりかたは様々です。
近年、技術が躍進的に発展し今や多くの職業がAIで賄えると言われています。
しかし、納棺師という仕事は人の手でないとならない繊細な仕事です。
遺族の心に寄り添い、ご遺族の方からの心からの感謝を貰える「心の仕事」なのです。