ためになる!?ぶつだんやさんコラム

2022年6月13日

鳥葬 とは

  • 株式会社大越仏壇
  • 商品部 小橋
鳥葬

鳥葬(ちょうそう)と呼び、遺体をハゲワシに食べさせるという方法です。
鳥葬は葬儀・死体の処理方法のひとつであり、一部ではモンゴルやインド等、主にチベット仏教で広く行われている
伝統的な葬儀方法です。
日本では火葬が一般的とされているので、あまりなじみのない方法ですね。

チベット仏教の根本的な考えとして、鳥葬によって他の生命に肉体を与える事が最上の供養であるとされており、
亡くなってしまった遺体は魂の抜けた物体とされます。
なぜ鳥葬が一般的になったかというと、チベット地域ではハゲワシや鷹などの猛禽類が多く生息していたことと、
火葬を行うと悪魔が出てくると伝えられていたことなどの理由から、死体は火葬するのではなく、自然に還し
それを鳥が食べるという事が一般的になったようです。

チベット仏教では、人が何度も生死を繰り返し新しい生命に生まれ変わることを意味する「輪廻転生」という概念や
業(カルマ)が強く信じられており、今の幸不幸は前世の行いが反映されていると考えられています。

鳥に食べられることにより、天へ運ばれるという言い伝えのもと鳥葬が行われていますが、鳥葬は私達にはなじみが
ないため、少々ショッキングな供養方法ですね。

そのように世界中には、私たちの知らないたくさんの供養の仕方があります。
沢山の供養方法があっても共通していることは、死者の気持ちに寄り添い弔いをしてあげることです。