ためになる!?ぶつだんやさんコラム
2022年2月26日
「友情と感謝」~まほろばの里で想うpart2~
- ほこだて仏光堂
- 薄木 葉子
節分も立春も過ぎたのに、思わぬ寒波の襲来で
真冬に戻ったかのような寒さですね。
昨日、育てていたヒヤシンスの花が咲き
一足早い春の到来を楽しんでおります。
2月は節分の月でしたので、山形県高畠町のコラムpart2として
「泣いた赤おに」のお話と、実は鬼の色は全部で5つに分けられ
それぞれ仏教の5つの煩悩と関係している事を書きたいと思います。
まず「泣いた赤おに」みなさんご存知ですか?
人間と仲良くなりたい赤おにのために、
青鬼は「村で暴れるから僕の頭を殴って」と言います。
そうして、赤鬼は村人達と仲良くなれます。
しかし、それ以降青鬼は、赤鬼に会いに来ません。
赤鬼は誰も居ない青鬼の家の戸口で張り紙を見つけます。
「キミと 付き合うと 人間はキミを疑います
どこまでも キミの 友達 青鬼」
赤鬼は涙を流して泣きました。
子供の頃に祖母に読んでもらったお話の故郷へ
来れて感謝の気持ちでいっぱいでした。
この絵本は何度読んでも胸の奥が痛みます。
きっと、亡くなった祖母が
私にいつまでも感謝の気持ちを忘れないようにと
お浄土で言っているんだと思います。
それから、鬼の種類についてです。
煩悩は全部で108有りますが、その中でも
特に修行を妨げる5つの煩悩が鬼の色
当てはめられていると言われております。
『赤鬼』非常に欲が深い、強欲、物への執着
『青鬼』怒り、憎しみ、恨みと言った人間の憎悪の感情
『黄色、または白』の鬼、平常心を失った状態、心の動揺、後悔
『緑の鬼』やる気、気力が無い怠ける、不摂生
『黒い鬼』疑惑、疑いの心、まさに疑心暗鬼ですね。
昔話のイメージだと、鬼=悪者ですが、そんな事はないです。
山形県高畠町は、気持ちが安らぐ場所ですので
お近くに行かれた時は是非とも寄ってみてください。
きっと、ご自身の中の鬼と向き合えると思います。