ためになる!?ぶつだんやさんコラム
2021年10月23日
命の尊さ
- ほこだて仏光堂
- 薄木 葉子
私は時々、宮城県石巻市へ、ボランティアで
お手伝いに行っております。
でも、この10年間、石巻市内でも、
1度も行けなかった場所の
お話を今日は書きたいと思います。
最後まで読んで頂けるとうれしいです。
その場所とは「石巻市震災遺構大川小学校」です。
ここは命について考える場所です。
年々、震災の報道が少なくなってきています。
しかし、忘れてはいけない事です。
児童74名(内4人は行方不明)
教職員10名、計84名の方が亡くなりました。
目の前の大きな川から
高さ8.6mもの津波が学校をのみこんだのです。
(大川地区全体では418名が亡くなっております)
学校管理下で、これほど多くの犠牲を出した事故は
過去に例が有りません。
近くまでボランティアに行っていたのに
大川小学校へ、今迄行けなかったのは
何故だろう…
外側だけになった教室を見て
ずっと考えていました。
そして、10年後にここに来れたのは何故だろう…
帰りの車の中で、やっと答えが
出たような気がしました。
あの時子供たちは校庭で50分もの間
待機させられていました。
じっとしゃがんでいた校庭は、
どんなに寒くて怖かったでしょう。
黒い津波を見た時何を思ったでしょう。
空が世界をひとつにつなぐように
人が人をつないでくれています。
普通の毎日がどんなに幸せな事なのか、
当たり前に思わずに、
もう一度考えてみてください。
合掌。