ためになる!?ぶつだんやさんコラム

2021年10月22日

お墓の納骨室

  • 株式会社ぶつだんのもり
  • もくりんくん
お墓の納骨室

お墓に納骨をしたことがある方は、その納骨室がどのような構造になっていたのか覚えていますでしょうか。

外国と日本とではその納骨や埋葬の方法も違うのは何となく分かるかと思います。

実は火葬をしてお墓に納める率は、日本が世界で一番なのです。アメリカやヨーロッパでは土葬が多く、中国や韓国といった近隣国でさえも火葬と土葬は半々だと言われています。日本においては、ほぼ100%が火葬ですので圧倒的ですね。

ですので、そもそものお墓の構造も違ってくるのです。

ですが、日本国内においても火葬した後の納骨の仕方については地域によって違いがあるのです。

 

骨壺のサイズ

一般的な骨壺のサイズは東日本と西日本とで異なります。

東日本では全ての骨を骨壺に収める為、7寸(直径約21cm)と大きめの骨壺を使用します。

西日本では部分収骨が主流ですので、6寸(直径約18cm)までの小さめの骨壺が使用されます。地域によって使用される大きさに差があり、徳島などでは3寸(直径約9cm)の骨壺がよく使用されます。

 

納骨する場所

地下納骨

地下納骨納骨室を地面より下に設けて納骨する方法です。一括に地下納骨といっても、地下に立派な石壁の納骨室を設けるようなタイプもあれば、基礎コンクリートに納骨用の穴を空けてそこに納骨するようなタイプもあります。

利便性などを抜きにして、お骨を土に還すという元々の観点からすれば、地下納骨が理想かと思います。

地上納骨

地上納骨納骨室を地面より上に設けて納骨する方法です。地下納骨よりも納骨が比較的簡単に行えます。過去に水害があったような地域は比較的地上納骨が多いような気がします。四角い4つの石を組んで真ん中に空間を作る場合や、石板を柱の間に挟んで箱状にする場合などがあります。

 

納骨する方法

どこから納骨するのかというのも様々です。地下納骨や地上納骨によってももちろん違いはありますが、同じ地上納骨であってもどこから納骨するのかなどは違う場合があります。

板状の蓋石を開けて納骨

香炉の下に敷板としていたり、香炉の前に水平に置かれている石板を開けて納骨する方法です。上から納骨するようになります。周りが玉砂利ですと、注意して開けないと中に玉砂利が入り込んでしまうので注意が必要です。東日本のように大きな骨壺を入れるために納骨口を大きくした場合は、その納骨口を覆える大きさの石となるため、重くなり開けるのに力がいります。地下納骨の場合に多く見られる納骨方法ですが、地上納骨の場合も稀に見られます。

水鉢をずらして納骨

水鉢をずらして納骨西日本では水鉢を据える場合も多く、お墓の一番下の台石にも穴が開けられていて、その前に据えられた水鉢をずらすことによって台石の穴から納骨できるという方法です。関西で多く見られる納骨方法です。地下納骨でも地上納骨でも見られますが、最近施工する地上納骨にはあまり使われなくなってきている方法です。

納骨室の垂直の蓋を開けて納骨

納骨室の壁に穴が開けられていて、そこに据えられた垂直に立てた蓋石を開けて納骨する方法です。穴にはめ込む凸状の石蓋の場合や、観音開きの扉としている場合もあります。基本的には地上納骨に多く見られる方法ですが、地下納骨であっても、納骨の前室的な入り口部分を地上に設けて、そこから地下に納骨するというような構造となっている場合もあります。

 

水対策

納骨室の中に雨水が入り込む場合や、湿気による結露で水が溜まる場合などがあります。

雨水が入り込むのは、継ぎ目のコーキングがちゃんと出来ていなかったり、蓋石の構造の問題であったりもします。

また、上記の水鉢をずらして納骨すつ構造の場合は完全に雨水の侵入を防ぐのは難しい場合があります。ですので、水が侵入したとしてもちゃんと排水が出来ている必要があります。基本的には地面に染み込ませる排水方法で大丈夫です。

湿気による結露を防ぐためには換気が出来ていないといけません。納骨室に穴を開け、なおかつその穴からの雨水や虫等の侵入を防ぐようにする必要があります。地下納骨の場合は比較的構造が難しくなります。地上納骨の場合は壁板に穴を開けて目皿等をはめ込んだりして対策しています。

また、ソーラー発電によって稼働する電動のファンを付けて強制的に換気する方法もあります。