ためになる!?ぶつだんやさんコラム

2021年9月8日

弔事用の不祝儀袋(のし袋)表書きの書き方について~神道・キリスト教編~

  • お仏壇と墓石の太田屋
  • 太田博久(代表取締役)

仏教でのお葬式やご法事については多くの情報が出ていますが、神道やキリスト教でのお葬式についての情報は比較的少ないように思います。

弊社でもお手伝いすることのある神道やキリスト教での弔事の際に持参する金品の不祝儀袋の表書きについてご紹介します。

神道でのお葬式(神葬祭)の場合

地域によって呼び方が異なる場合もあるかもしれませんが、神式でのお葬式を「神葬祭」などと呼びます。仏事での香典のように神葬祭へ金品を持参する際には、「御玉串料(おんたまぐしりょう)」や「御榊料(おさかきりょう)」とのし袋に表書きします。これは、仏事での「香」ではなく榊を玉串として差し上げることが理由です。

また一般的には「御神前」や「御霊前」と表書きしても問題はありません。のし袋は仏事と同様に「黒白または銀」で「結び切り」の水引を用います。

お寺へのお布施のように、神官への御礼を差し上げる際には「御神饌料(ごしんせんりょう)」「御祭祀料(おさいしりょう)」または「御礼」と書き、「黒白または銀」で「結び切り」の水引を用います。

仏事の法事・法要にあたる神式の祭祀(五十日祭・百日祭・一年祭など)に金品を持参する場合には、「御霊前」「御供物料」「御花料」などと書きます。のし袋は仏事と同様に「黒白・銀・黄白」で「結び切り」の水引を用います。

施主としてお返しする品物を包むのし袋には、「志」または「偲草(しのぶぐさ)」とするのが神道では一般的です。

キリスト教でのお葬式の場合

キリスト教のお葬式の場合でも、のし袋は仏事の場合と基本的には同様で「黒白または銀」の「結び切り」水引を使います。表書きは「御霊前」や「御花料」と書けば一般的にはよいかと思います。

それ以外では、カトリックの弔事では「御弥撒料(おんみさりょう)」と、プロテスタントの弔事では「忌慰料(さいりょう)」とすることもあるようです。また品物を供える際には「御偲料(おんしのぶりょう)」と書くこともあります。

神父や牧師への御礼には、やはり「黒白または銀」で「結び切り」水引を用いて「御礼」と表書きします。

一般的には経験する機会の少ない神道やキリスト教でのお葬式かもしれませんが、お役立ていただければ幸いに思います。