ためになる!?ぶつだんやさんコラム
2021年8月20日
焼香とは
- 株式会社ぶつだんのもり
- もくりんくん
焼香(しょうこう)とは
元々の意味は火を用いてお香を焚くことであり、線香も焼香に含まれます。ですが現在は焼香といえば、粉状・粒上のお香である抹香(まっこう)を火種の上に落として焚くものを指すことが一般的です。
逆に、焼香ではないお香といえば塗香(ずこう)という、身体に塗って使用するお香があります。
焼香も塗香もその香りによって、場を清め、お参りの際の心と身体のけがれを取り除く作法であるとされています。また、仏様は香りをいただくとも言われ、香りをお供えするという意味もあります。
焼香のやり方
左手に数珠を持ち、右手にて抹香をつまんで行います。その際、親指・人差し指・中指の3本の指で抹香をつまみます。
回数等の作法は各宗派により異なります。
基本的には法事や葬儀の際にはご自身が信仰する宗派の作法に従って行うとされています。
※地方により異なる場合もございます。
浄土真宗本願寺派
1回行います。その際に額の前に寄せて押しいただくということはしません。
真宗大谷派
2回行います。その際に額の前に寄せて押しいただくということはしません。
曹洞宗
2回行います。その際、1回目は額の前に寄せて押しいただいてから行い、2回目には額の前には寄せずに行います。
真言宗
3回行います。その際には額の前に寄せて押しいただいてから行います。
日蓮宗
導師は3回、一般参列者は1回とされています。(正式には3回とされるため、現場の状況によって変わる場合もあります。)日蓮宗は親指と人差し指の2本で抹香をつまみ、静かに火種にそそぐとされています。額の前に寄せて押しいただく場合もあるようですので、現場の状況を見てからやり方を判断してもよいでしょう。
浄土宗
回数は特に決まっていませんが、1~3回で行います。その際には額の前に寄せて押しいただいてから行います。
天台宗
1~3回で行います。その際には額の前に寄せて押しいただいてから行います。
臨済宗
1回行います。額の前に寄せなくてもよいとされています。
神道やキリスト教では焼香は行いません。特にキリスト教ではしてはならないとされています。
葬儀での一般参列者の焼香の手順
- 1.席を立って、祭壇の手前で遺族と僧侶に一礼をします。
- 2.祭壇の前まで進み、遺影に一礼をします。
- 3.左手に数珠を持ち、抹香を右手の親指・人差し指・中指の3本の指でつまみ上げます。
- 4.抹香をつまんだ右手を額の前に寄せて押しいただきます。
- 5.右手を香炉の上まで下ろして、香炉の火種の上に抹香を落とし入れます。
- 6.合掌します。
- 7.遺族と僧侶に再び一礼をしてから自席に戻ります。
※【4】の額の前に寄せて押しいただく所作が不要な宗派もあります。
仏壇での焼香
かつては、法要ではない日常の仏壇の前でも抹香による焼香もよく行われていました。
現在では口の大きな前香炉にて線香での焼香を行うことがほとんどですが、仏壇の奥の方に置かれていたりする蓋付きの小さな香炉を使って、経机に置かれた香盒(こうごう)に入れられた抹香にて行われていたようです。
現在でもそれらのお道具はありますので、お仏壇での抹香による焼香を行うことはできます。また、前香炉にて抹香による焼香を行っている場合もあります。