ためになる!?ぶつだんやさんコラム

2021年9月4日

アンタ、そんなに憎んで疲れない?

  • ほこだて仏光堂 相馬店
  • 早川 登

「私はアイツが嫌いだ」
「あの人が憎い」
「イライラしすぎて仕事に手が付かない」
「先輩や上司にムカついて、従いたくない」
そんな感情は誰にでも起こりえるものかと思います。

ただどんなに相手を嫌っていても、憎んでいても、相手の生活も行動も少しも変える事はできません。
相手にどんなに憎しみを向けても、ただ自分の心を疲れさせ、ムダに時間を浪費するだけです。
また、怒りによって血圧が上がったり、相手を憎しみすぎて不眠になったり、健康面でも良くないと言えるでしょう。

また怒りは正常な判断力を奪い、相手を嫌うあまりコミュニケーションが取れなくなり、状況はますます悪化したりします。

アメリカではアンガーマネジメントという考えが1970年台より提唱されてきました。
人間関係は学校や職場での大きなウェイトを占める悩みの一つと言います。
怒りや憎しみを制御できれば、業務・学習効率、社員(学生)のヤル気の向上にもつながり、人間関係でムダな悩みを少なくしていくと考えられたのです。

仏教には『貪・瞋・痴(とん・じん・ち)』という考えがあり、それは人の3つの悪徳の事を指します。
その中で瞋は瞋恚(しんい、しんに)とも呼ばれ
『自分の嫌いな人・モノを憎み嫌悪する』感情です。

人生を楽に、幸福に生きるためには、こうした自分の感情と現実とを折り合いつけていく事が大事かと思います。