ためになる!?ぶつだんやさんコラム
2021年8月14日
子どもが主役の地蔵盆
- (株)佐倉幸保商店
- 佐倉浩徳(代表取締役社長)
関西で生まれ育つと、一度は耳にしたことがある地蔵盆。
耳慣れない方もいらっしゃるかも知れませんが、今回は地蔵盆についてのお話です。
地蔵盆とは、近畿地方を中心とする地域で古くから親しまれる行事です。北陸地方や新潟、長野市周辺の地域等でも行われています。お盆と同じ8月に行われる地蔵盆(一部7月に行われる地域もございます)ですが、13日~20日まで行われる一般的なお盆に対して、地蔵盆は地蔵菩薩の縁の日である24日前後に行われます。
その名の通りお地蔵様のための行事ですが、お寺にいらっしゃるお地蔵様ではなく、通りや公園の近くに建てられているお地蔵様、いわゆる『辻地蔵』を供養するお祭りです。
お地蔵様は、自らが身代わりとなり人々を苦難から救い出して下さる菩薩です。そして特に子どもたちをお守りくださる守護尊なのです。
地蔵盆の主役は子どもたちです。子どもたちは日頃の感謝を込めてお地蔵さんをキレイに掃除します。行き届かないところなどは、大人も一緒に子どもたちの無病息災を祈りながら手伝います。そして帽子や前掛けを新調し、お供え物を供えてみんなで手を合わせます。
その後は子どもたちのお楽しみの時間です。みんなでお菓子を食べたり、ゲームや福引きなどのイベントをして楽しく過ごします。
大きい地蔵盆になると、縁日や盆踊りなどが開かれ、多くの子どもたちが集まるお祭りになります。夏休みも終わりを迎える頃の最後のお祭りになるので、楽しみにしている子どもたちがたくさんいます。子どもたちが、お地蔵様への感謝の気持ちを忘れずに楽しい時間を過ごせる地蔵盆は、いつまでも続いて欲しい、日本らしい行事の一つです。