ためになる!?ぶつだんやさんコラム

2021年7月12日

煩悩(ぼんのう)

  • 株式会社大越仏壇
  • 商品部 小橋
煩悩

煩悩は仏教の教えの一つで、「煩(はん・ぼん)」は「わずらわせる」・「悩(のう)」は「なやみ苦しむ」
という意味の漢字で、文字通り「心身を煩わせ悩み苦しむ」心の変化という事が煩悩です。
子煩悩という言葉も、我が子が可愛いあまりに生じる煩悩という意味からそう呼ばれるようになりました。
煩悩に打ち勝てば、人はより良く生きられるといわれています。

煩悩の数

煩悩の数はよく108個あると言われますが、約8万4千もの煩悩が存在するとも言われています。
さて、煩悩の108という数や内容には諸説あり、一概に「煩悩とはこれ!」と言うことは難しいようです。
108の由来としては、経典によるものから、俗説だろうというものまで色々とあります。
①四苦八苦の語呂合わせで、4×9+8×9(しくはっく)=108
②冬至、夏至、立春などの二十四節気(にじゅうしせっき)と、さらに5日ごとに3つにわけた七十二侯
(しちじゅうにこう)に、1年の12ヶ月を足して、24+72+12=108
③煩悩を細かく分類して、九十八随眠(ずいめん)と呼ばれる98個。
この分類した煩悩に、煩悩の種類は10個に分類されるそうで、10個を足して、98+10=108
などなど…

煩悩とは

煩悩の中より私たちを最も苦しめる3つの煩悩を「三毒(さんどく)」といいます。
人間の煩悩の根源には、「貪瞋痴(とんじんち)」と呼ばれる三毒があります。
欲望のことを仏教では「貪欲(とんよく)」といいます。
怒りのことを仏教では「瞋恚(しんい)」といいます。
ねたみやうらみのことを仏教では「愚痴(ぐち)」といいます。
この貪欲、瞋恚、愚痴の3つを三毒の煩悩といいます。

煩悩は、悪いもの?

煩悩は、生きていく以上、無くすことは難しいでしょう。
煩悩は人間の持っている欲求として受け入れ、目標や闘争心としてそれらを上手に生かすと、自分を成長させる糧
となるのではないでしょうか。