ためになる!?ぶつだんやさんコラム

2021年5月7日

地震に強いお墓

  • 株式会社ぶつだんのもり
  • もくりんくん
お墓の地震対策

地震が起こることは日本においては避けられない事です。

地震が起こった時、自身や身の周りの事が無事だったら、次に気になる事のひとつにお墓があるのではないでしょうか。

そこで地震に強いお墓とお墓にできる地震対策施工等をご紹介したいと思います。

 

地震で倒壊しやすい箇所

お墓 棹石地震が起こった際に、お墓で倒壊しやすい箇所はどこでしょうか。

それは最も上の棹石と呼ばれる文字の彫刻されている部分です。

接地面積が少なく、縦長で、最も上にあることから、大きな地震だと地面からの揺れが伝わって揺さぶられて転倒してしまったり、ズレ落ちてしまったりするようです。

また、お墓の周辺に設置する部材で地震で倒壊しやすい物に墓前灯篭があります。墓前灯篭の柱の部分が、やはり細くて長いために地震で倒れやすいのです。

 

地震に強いお墓

地震で倒壊しやすい箇所が細くて高さのある棹石ですので、棹石を太くして高さを抑えれば地震に強くなります。昔ながらの棹石の細長い和型のお墓よりも、重心を低くした洋型のお墓の方が地震に強いかと思います。

周辺部材の墓前灯篭は、上置型といわれる台の上に置くことが前提の灯篭であれば、柱部分を省略した形になるので比較的地震に強くなります。

 

簡易的な地震への対策

耐震ボンド

石と石の合わせ目に耐震ボンドを入れ込むことにより、倒壊リスクを減らす事ができます。最近のボンドは非常に強く、一度施工すると分解するのが難しくなるほどです。昔はセメントを詰めていましたが、石と石の隙間は狭いので、弾性のあるボンドの方が地震への対応力は高いと言えます。様々な別の耐震対策と併用できるのもメリットです。ただし、その強固な粘着性と弾性は恒久的なものではないので、より地震対策を気にされるのであれば10年ごとくらいにはメンテナンスを行ったほうがよいかもしれません。

ステンレスダボ

ステンレスダボ地震で倒壊しやすい箇所が棹石部分ですので、墓石石材店にもよりますが、この部分は対策がされている場合が多いかと思います。棹石とその下の台(中台といいます)に穴を開けてステンレス金具で繋ぎ留めるというのが一般的でしょうか。現在は長さのあるステンレスの棒を棹石と中台に開けた穴に差し込むダボ構造が主流です。この事により、棹石と中台が一体となりますので、棹石だけが倒れるということが少なくなり、重心も下がりますので中台ごと倒れるというリスクも少ないでしょう。棹石だけが横滑りして中台からズレ落ちるということは皆無ですし、長さのあるダボを使用すれば、直下型地震でもその長さ分を跳ね上げられなければ棹石だけが倒壊するということは無いでしょう。

墓前灯篭においても、できるだけ全てのパーツをステンレスのダボで繋ぎ止めた方が倒壊リスクは減らすことができるでしょう。

また、ダボを挿し込んだ穴に、上記の耐震ボンドを充填すれば、その弾性で、ある程度の揺れを吸収し、強力な接着力で抜けることを防ぐことが出来ます。

 

組石への対策

L字金具お墓の一番下の地面に接する部分に芝台という台を据える事があるのですが、この部分は四つ石にする場合が多いのです。4つの石を組み合わせて直方体状にするのですが、1つの石より地震には弱いのです。

また、墓地の境界部分に石を巻くこともあります。これも、細長い石を角では組み合わせて施工します。

いずれも組み合わせた石は、地震で揺れると合わせた部分が開いたりするリスクがあります。そのリスクを減らすためには90°に折れ曲がったL字型金具で石と石をネジ止めしてしまうという対策が有効です。また、耐震ボンドも併用するのが良いでしょう。

 

より強固な地震対策

棹石と中台を繋ぎ留めるステンレスの金具をさらに伸ばして、中台以下の部材を貫通して留めてしまうというような施工方法があります。

このステンレス金具を貫通する工法は、それぞれの部材に貫通穴を開ける必要があるため、新規にお墓を建てる場合は問題なく施工できますが、既存のお墓に施工するのは難しい場合もあります。

また、耐震性のあるゲル素材を部材の間に挟み込んで揺れを吸収するといった様な工法もあります。

この方法は一度お墓を部材ごとに分解し、その間に挟み込むだけですので、既存のお墓にも対応がしやすいです。

 

地震でお墓が倒壊してしまったら

石材の破損状態により、様々な対応方法があります。

角が欠けてしまった程度でしたら少し小さくして欠けた部分を無くしてしまうといったことも可能です。

お墓は複数の部材を組み合わせて出来ていますので、破損した部材のみを新規でやり直せば、修復にかかる費用を抑えられます。ただし、新しく作成した部材と既存の部材では、石の色目を完璧に合わせることは難しいでしょう。石は自然のものですので、同じ種類の石材を使用したとしても採石された時期により色の濃さや石の目の細かさ等が異なる場合もあるのです。

 

お墓の保険

地震や津波、土砂災害等の自然災害のよるお墓の損傷には一般の損害保険や地震保険は適用外であることがほとんどですが、お墓専用の保険があるようです。ただし、加入条件に免震施工がされているかどうか等がある場合がほとんどのようですので、やはり施工時に地震対策はしておいたほうがよいでしょう。

お墓の施工業者がつけている保証は、基本的には施工に対してと、一定期間の石材の自然劣化に対してであって、自然災害での損傷には対応していないので、心配でしたら別途お墓用の保険を検討するのがよいでしょう。

 

各地域のお墓

お墓は実は日本国内においても県や地域が変わると形状や様相も違うのです。自身の家のお墓をお参りしているだけでは気づきませんが、例えば徳島県から大鳴門橋を通って淡路島に渡っただけで、もうお墓の形状どころか納骨方法も異なります。

地面より上に納骨する地上納骨の場合や、大きな玉垣と納骨室が一体となっている場合、お墓自体の主流の大きさも地域により違います。

地震に対する施工方法もまた変わってきますので、お墓の形状に対応した地震対策を施工業者と相談して行うのが良いかと思います。