ためになる!?ぶつだんやさんコラム

2021年5月1日

不死の島

  • ほこだて仏光堂
  • 早川 登

日本三景の一つ、宮島に行った時のお話です。
宮島は、その名の通り島であり、フェリー便で向かいます。

現地に着いた後、ホテルでナイトツアーというのがありました。
なんでも名物ガイドさんが、夜のライトアップされた嚴島神社を案内してくれるとの事で、申し込んでみました。

残念ながら、大鳥居は改修中ですっぽりと足組に覆われており、見る事が出来ませんでした。

しかし、社殿内に、縦2.6メートル、横2.45メートルの巨大な扁額が展示されておりました。
社殿内に飾られたその巨大な扁額を間近に見れた事は、ある意味幸運だったのかもしれません。

嚴島神社は、大鳥居でも全国的に有名な神社ですが、この大鳥居、海側と、神社側で中央の扁額に書かれている文字が違うそうです。

神社側は伊都岐島神社(いつきしま)と書かれており、
海側は嚴嶋神社(いつくしま)と書かれているのだそうです。

通常の神社仏閣では、裏表同じ文字なのですが、嚴嶋神社は裏と表で違うそうなのです。
9世紀の日本後紀には「伊都岐嶋神」10世紀成立の延喜式には「伊都伎嶋神社」と書いてあり、「厳島」の記述は江戸時代以降の文献が多いとの事です。

伊都岐嶋神が本来の名称で、厳島神社は後からの名称であり、二つの扁額は神社の名前の変遷の結果という事なのでしょう。
そして「厳(イツキ)」というのは「神を祀る」という意味もあるのだそうです。

最後にガイドさんが面白い事を話してくれました。
「宮島の人は死なないんだよ」
え?!不死身なんですか?一瞬驚いてしまう一言でした。
「この宮島には、死者は居てはいけない。だからお墓が一つもない」
墓石を扱っている自分にはけっこう衝撃的な話でした。
宮島は神の島であり、神聖なこの島には、死者は居られない。
宮島で亡くなれた方は本土にお墓を建てて埋葬されるそうです。

余談ですが、畑も、信号もコンビニも、ゴミ箱さえもないのが宮島なんだそうです、、、、色々な意味でカルチャーショックを受けましたが、貴重な体験が出来た旅でした。