ためになる!?ぶつだんやさんコラム
2021年1月29日
煩悩・障害を取り除く「軍荼利明王」
- 株式会社ぶつだんのもり
- もくりんくん
五大明王 南の軍荼利明王
不動明王を中心とする五大明王の南に位置する軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)は障害を取り除き、内外の悪を打破する調伏(ちょうぶく)の功徳があるといわれる仏様です。
元々はインドで障害を司る神であった毘那夜迦天(びなやかてん)[ヒンズー教のガネーシャ]を調伏するといわれていることから、軍荼利明王自身も障害を取り除き、調伏する力を持っているのです。
また、欲の象徴である蛇を手足に巻きつけて押さえつけることから、煩悩を退治する力を持つともいわれています。
その正体は宝生如来が変化した姿だとされています。
軍荼利明王の造形
造形は1つの顔に8本の手をもつ一面八臂(いちめんはっぴ)であることが多く、顔には3つの目があります。
手は2本の腕を胸の前で交差させた喝磨印(かつまいん)を結び、さらにそのうえ親指と小指を折り曲げて他の指は伸ばす三鈷印(さんこいん)を結んでいます。
また、残りの手は武器をもったり、別の印を結んだりしています。
一尊でたくさんの印を結んでいる仏様なのです。
像によっては虎の腰巻きを身に着けていたりして、顔を明王の憤怒相ですので、まさしく鬼のようですね。