ためになる!?ぶつだんやさんコラム
2021年1月22日
人?を踏みつける造形が衝撃的な「降三世明王」
- 株式会社ぶつだんのもり
- もくりんくん
五大明王 東の降三世明王
五大明王の一角、東の降三世明王(ごうざんぜみょうおう)を紹介します。
その造形は明王の中でも特に衝撃的で、人のように見える者を踏みつけています。
力をもってしてでも仏教に導くとされる明王であっても流石に人を踏みつけるのは・・・と思いきや、なんと踏みつけているのは他宗教であるヒンズー教の神シヴァとその妻ウマなのです。
それはそれで衝撃的ですが、明王の仕事をこなし、力をもってシヴァとウマを仏教に改宗させました。
降三世明王の造形
一般的な造形は三面八臂(さんめんはっぴ)と呼ばれる3つの顔と8本の手をもつ姿です。
6本の手には様々な法具が持たれ、胸の前ではなかなか特徴的な降三世明王専用の、手をクロスさせ、小指同士を絡め、人差し指をたてるという「降三世印」を結んでいます。
降三世明王の正体
その正体はいろいろな説があり、大日如来の化身とも阿閦如来(あしゅくにょらい)の化身とも、はたまた金剛薩埵(こんごうさった)という菩薩の化身ともいわれます。
降三世明王は過去・現在・未来を収める神であったシヴァとウマを降伏させたことにより、過去から未来まで人々の煩悩である貪・瞋・癡(とん・じん・ち)の三毒を降伏させる力をもつ仏となっています。
そのことから煩悩除去や悪魔退散等のご利益があるとされています。