ためになる!?ぶつだんやさんコラム

2020年12月6日

仏教のクリスマス

  • 株式会社佐倉幸保商店
  • 佐倉浩徳(代表取締役社長)
すっかり寒くなってきました。いよいよクリスマスシーズン到来です。
街頭やショッピングモールは、すでにクリスマスの飾り付けでいっぱいですね。
クリスマスといえば家族や恋人と過ごす一大イベントになっていますが、本来の意味はイエスキリストの降誕祭(誕生を祝う日)です。そして仏教でも降誕祭はあります。それは仏教の開祖お釈迦様の誕生を祝う日です。「花まつり」または灌仏会(かんぶつえ)と言います。
毎年4月8日に行われる花祭りには白象に乗ったお釈迦様の誕生仏に甘茶をかけてお祝いします なぜ甘茶かといいますとお釈迦様が誕生した際、龍が空から舞い降りて自分の住む池の水をお釈迦様へと差し出しました。これをお釈迦様は産湯に使われました。この産湯は四方の木々や人、動物にかけると黄金に輝き、木々には美しい花と実が成ったとされています。またインドでは「甘茶を飲むと不老不死になれる」という仏説があるそうで、これらのことから甘茶をお釈迦様の像へかける風習になったと言われています。
お釈迦様の誕生には、他にも色々な逸話があります。お釈迦は生まれてすぐに東に向かって7歩み右手で天を指して「天上天下唯我独尊」と宣言されました。この言葉の解釈はいくつかありますが、私が1番好きなのは自分という存在には 上も下もない。自分はただ1人、誰とも変わることが出来ない存在である。何かを補う必要もなく、今のままの姿が尊いものなのだ。これはお釈迦様だけを表したのではなく、すべての生まれてきた人々への言葉です。
 日本では仏教徒の方が多いので、今回は仏教のクリマス降誕祭についてお話しさせていただきました。