ためになる!?ぶつだんやさんコラム

2020年12月4日

冥界の王「閻魔天」

  • 株式会社ぶつだんのもり
  • もくりんくん
閻魔天

閻魔とは

閻魔(えんま)と聞くと、死の国の入口で裁きを行い、嘘をつこうものなら舌を引き抜かれるという「閻魔大王」を思い浮かべるのではないでしょうか。

そう。閻魔大王は仏教における天部に位置する仏様、「閻魔天」もしくは「焔摩天」なのです。

 

冥界の王 閻魔天

閻魔天は古代インドの冥界の王が仏教に取り入れられた仏様です。

元々は初めて死者の国へと行った人間であったため、そこで死者を導くようになり冥界の王となったといわれています。

 

閻魔天の姿

閻魔大王というと中国っぽい衣装に冠のようなものをかぶり、手には笏(しゃく)を持っている姿を思い浮かべる方が多いかと思いますが、仏教での閻魔天の姿は、人の頭が付いた杖を持ち、この杖の頭が死者の生前の様子を見て善悪を判断し裁くといわれています。

 

閻魔天の仏教での役割

閻魔天は釈迦如来に仕え、八部衆として仏法を守っています。また、十二天の一尊でもあり、密教における曼荼羅では南を守護しています。

 

日本での閻魔天

日本のおいては、地獄を支配する閻魔大王は地獄で人々を救う地蔵菩薩と同一視されたり、閻魔天が地蔵菩薩の化身であるとされたりしていて、「閻魔地蔵菩薩(えんまじぞうぼさつ)」という本尊が祀られているところもあるそうです。