ためになる!?ぶつだんやさんコラム
2020年11月27日
記憶力を授ける「虚空蔵菩薩」
- 株式会社ぶつだんのもり
- もくりんくん
虚空蔵菩薩の役割と力
十三仏最後の三十三回忌の本尊である「虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)」。
広大な宇宙の無限の智慧と慈悲を備えた大乗仏教の仏様です。
丑・寅生まれの守護本尊でもあります。
虚空蔵菩薩の御利益
偉大な記憶力を授ける菩薩であると言われ、かの弘法大師空海も四国の高知県は室戸岬の洞窟において、真言を百万回唱えればあらゆる経典も理解して記憶するという「虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)」を修したと伝えられています。
全て虚空蔵菩薩の分身!?
また、大日如来を中心とした「金剛界五智如来(こんごうかいごちにょらい)」を虚空蔵菩薩のみの五尊で表す「五大虚空蔵菩薩(ごだいこくうぞうぼさつ)」は増益や除災に御利益があるとされています。
白・黄・青・赤・黒の身色とされ、まるで戦隊ヒーローのようですね。
虚空蔵菩薩の造形
造形としては、十三仏の掛軸でも見られる、右手に宝剣、左手に霊験を表すとされる珠である如意宝珠(にょいほうじゅ)を持つ姿や、人々の願いをかなえてくれることを表しているとされる、手のひらを前に向けて下に向けている「与願印(よがんいん)」の姿など、手の形や持物もいくつかの種類が見られます。
五大虚空蔵菩薩として造形される場合は左手に三鈷杵を棒の先端で組み合わせたような三鈷鉤(さんここう)という鉤(かぎ)を持っています。
また、奈良の大仏の脇侍として右側(大仏に向かって左側)にいらっしゃるのが虚空蔵菩薩です。脇侍でも十分に大仏といえる大きさの像です。