ためになる!?ぶつだんやさんコラム
2020年10月26日
七宝(しっぽう・しちほう)
- 株式会社大越仏壇
- 商品部 小橋
仏教では、七種の宝石(七珍とも言われています)があり、極楽浄土の荘厳さを表現する際に用いられています。
ただ、“無量寿経(むりょうじゅきょう)”と“法華経(ほっけきょう)”とでは、七種が違っています。
無量寿経では、金・銀・瑠璃(るり ラピスラズリ)・玻璃(はり 水晶)・蝦蛄(しゃこ 貝殻)・
珊瑚(さんご)・瑪瑙(めのう エメラルド説もあります)
法華経では、金・銀・瑠璃(るり)・玻璃(はり)・蝦蛄(しゃこ)・真珠・
玫瑰(まいかい 中国で採れる赤色の石)
の7種が七宝です。
富の象徴や珍重されるものとされています。
が、無量寿経には、七宝で造られた牢獄(ろうごく)が有るとも説かれています。
欲しいと願っていた便利な生活、華やかな衣服、快適な住居など、その物が無いうちはそれを手に入れたいと思う。
その欲が満たされても満足することなく、尽きない欲望に麻痺し、富に囲まれて生きているのは
その牢獄なのかもしれません。