ためになる!?ぶつだんやさんコラム
2020年9月25日
阿鼻叫喚(あびきょうかん)
- 株式会社ぶつだんのもり
- もくりんくん
阿鼻叫喚の語源
阿鼻叫喚(あびきょうかん)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
最悪の状況に耐えきれずに泣き叫んでいるような様子を表すかと思います。
実はこの阿鼻叫喚と言う言葉は仏教からきている言葉です。
しかもそれは地獄の名称が語源なのです。
六道の世界
まず、仏教においては六道という世界があります。
地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天
死後、閻魔による裁きを四十九日のうちに7回受けていずれかの世界へ転生するといわれます。
その最下層である地獄界の八熱地獄の中に「阿鼻地獄」と「叫喚地獄」というところがあるのです。
叫喚地獄
叫喚地獄は熱湯の大釜に入れられたり、猛火の鉄室に入れられる地獄。
まさしく泣き叫び叫喚する恐ろしい地獄ですね。
お酒で悪事をはたらいた者が落ちる地獄だそうです。
阿鼻地獄
そして阿鼻地獄は八熱地獄の中でもさらに最下層の最も恐ろしい地獄だそうです。
苦しみの絶え間のない「無間地獄(むけんじごく)」とも言われます。
まず閻魔によって裁きを受けた後、この地獄に到達するまでに2千年ひたすら落ち続けます。
さらにこの地獄での寿命は300京年を超えるとされ、気の遠くなるほどの時間ひたすら苦しみ続けなければならないそうで、八熱地獄のこれまでの7つの地獄でさえも幸福だと言われるほど…。
このようなむごたらしい状況で泣き叫ぶことからそのままその地獄の名称を使い「阿鼻叫喚」として使われるようになったそうです。
そして人々は生前に功徳を積んで、このような恐ろしい地獄には落ちないようにするのです。