ためになる!?ぶつだんやさんコラム
2020年8月24日
後悔のない死別はない
- お仏壇と墓石の太田屋
- 太田博久(代表取締役)
先日、お陰さまで父の三回忌法要を無事に終えることができました。
長野県内でも新型コロナウイルスの感染が広がりつつあり、残念ですが広く親戚に集まっていただくわけにもいかず、ごく身内だけの少人数で執り行いました。
菩提寺のご本堂で手を合わせながら、2年前の、約2カ月間の入院生活での父の姿を自然と思い起こしていました。
考えてみれば、もっと父と過ごした様々な場面が思い浮かんでもいいはずなのですが、毎日お仏壇に手を合わせていても、なぜか思い浮かぶ父の姿は入院中の姿ばかり…。
突然発覚した病でしたので、あれよあれよという間に亡くなり、狐につままれたような感覚で過ごしてきたことを改めて思い出し、まだ自分の中に「もっとしてあげられることがなかったか」「他の選択ができなかったか」との後悔が残っていることに気づかされました。
葬送や供養の仕事に携わる身として、死別の悲しみや痛み(グリーフ)と向き合い癒していくグリーフワークの勉強もし、自分のグリーフをある程度コントロールできるつもりでいたのですが、三回忌の時期を迎えた今も、まだ私の心に刺さったまま抜けない「棘(とげ)」があることを自覚しました。
後悔のない死別はない。
先日読んだ緩和ケアに携わる医師の記事の中にあった言葉です。
ご遺族のサポートをする会社の代表として、我が身を以って、改めて噛みしめ直しています。