ためになる!?ぶつだんやさんコラム

2020年8月17日

仏壇店は「お位牌の専門店」

  • お仏壇と墓石の太田屋
  • 太田博久(代表取締役)

「お位牌って、こんなにいろんな種類があるのね。知らなかった…」

弊社の店舗にご来店されるお客様から、よくそんな言葉をお聞きします。

浄土真宗を除き、大切な方を亡くされた際には、その方のお戒名を記すお位牌をお作りになります。

核家族化が進み、お葬式をなさるのも、お位牌やお仏壇をお求めになるのも初めてという方も増えています。最近は、お葬式を依頼した葬儀社さんに勧められ、そのままお位牌をお作りになる方もいらっしゃいますが、そのようなお客様がお仏壇をお探しに、またそれ以外の仏事のご相談に仏壇店にお越しになったとき、実はお位牌にはたくさんの種類があるのだと初めてお知りになるようです。

国産なのか海外産なのか、木地(元の材料)の状態は十分か、塗りは吹き付けか手塗りか、金箔や金粉の純度は高いか低いか、仕上げまでの工程数はどのぐらいか、お戒名は手書きか手彫りか機械彫りか…お位牌には、実は産地や製造方法(工程)による様々な違いがあります。

また最近は、従来のような黒塗りばかりではなく、朱色系やブルー系、グリーン系といった色の違いや、オーク等の木地素材を活かしたナチュラルなお位牌、形がシンプルでモダンなお仏壇に調和するお位牌等があり、まさに「いろんな種類」のお位牌が揃っています。

 

日本人はご遺骨を大切にすると言われますが、「災害時には真っ先にお位牌を持ち出す」とも言われるように、「亡き方そのもの」としてのお位牌も大切にする文化があると思います。

「お位牌の専門店」でもある仏壇店でお位牌をご覧になると、もしかしたら「大切な亡き方らしい」お位牌に出会うことがあるかもしれません。ずっと「亡き方そのもの」として語りかけ、手を合わせる対象となるお位牌です。亡き方を思いながら、後悔のないよう時間をかけてお選びください。