ためになる!?ぶつだんやさんコラム
2022年8月12日
8月13日の花火
- お仏壇と墓石の太田屋
- 太田博久(代表取締役)
8月15日には約40万人が訪れる諏訪湖花火大会、翌日の16日には対岸の岡谷市での灯籠流しと花火大会。例年だと、信州諏訪ではお盆の終わりに大きな花火大会が催されるのですが、昨年は残念ながら、お盆の花火大会はいずれも中止となりました。本年のお盆の諏訪湖花火大会は連日短時間の分散打ち上げで実施、岡谷市は16日に開催となりました。
物心がついた頃から、お盆に打ち上げられるこの二つの花火は、私にとって大切なものであり続けています。それは、ご先祖やかけがえのない故人への「迎え火と送り火」に重なるからです。各家庭がそれぞれでご先祖を迎え入れ送り出すだけでなく、地域を上げてお盆に帰って来る人達に思いを寄せるお盆の花火。私に限らず、そのようなイメージでこの時期の花火を受け止めている方々も多いのではないかと思います。
長年この地域で葬送や供養のお手伝いをする仕事をしてきた弊社ですので、観光としての花火大会が中止となっても、お盆を意味づける花火は失くしたくない。その思いを込め、地元花火師さんのご協力を得て、地元のお盆の花火大会が中止となった昨年は13日に諏訪湖畔でお盆の花火を打ち上げることになりました。
コロナ禍で弊社も試練に向き合っている時期であり、大した金額を出せるわけではなく、決して鑑賞に堪える規模でもありません。また中止の最大要因が感染防止の三密回避ですので、多くの方々にご覧いただくよう呼びかけるわけにもいきません。
それでも、ご新盆をお迎えになる方々や、お盆にはご先祖が帰って来るとの思いを込められている地元の方々が、ほんの少しでもお盆の意味合いを、この花火に投影していただけたら幸いだとの思いで打ち上げました。
写真は弊社社員が当日、アニメ映画の聖地ともなっているらしい諏訪市の立石公園から撮影したものです。
姿は見えずとも、声は聞こえずとも、かけがえのない大切な亡き方々がお帰りになり、共に過ごす時間としてのお盆の風習と、その時間に彩を添えるお盆の花火がこれからもずっと続くことを願っています。